点滴挿入が苦手だった私
もうすぐ看護師になり、14年目となる私だが点滴挿入が実は苦手だった。(採血は得意な方だが、点滴挿入だと針の種類・やり方が変わるので難しい)
というのも、約10年急性期病院の看護師として働いていたが、そのうち7年程はICU看護師として働いていた。経験のある方は分かると思うが、ICUでは実際に針を刺して行う一般的な採血だったり、看護師が点滴挿入だったりすることが少ない。
ICUでの採血は1時間おきだったり、少なくても1日4回だったり病棟で入院している患者さんとは比にならないくらい回数が多い。その度に針を刺すなんてことはできないので、ICUに入室すると動脈に採血用のルートを確保する。(医学用語ではAラインという)
点滴挿入は、主治医や麻酔科の先生がすることが多い。また、患者さんは重症な状態なので、首から中心静脈カテーテルといった特殊な点滴を挿入していることが多い。
そんな環境で働いていたので、自分で点滴挿入をする機会が少なかった。数年、呼吸器内科外科病棟に配属され勤務していたこともあったので、その時に頑張って技術を習得した。
「あんた、点滴下手やな」と、病棟時代に言われたことは今でも思い出す。悔しかった。結構、はっきり言われることも多いので、しょげたりもするがめげない精神でやってきた。
そして、訪問看護に転職した現在。
利用者さんの状態によって、急に点滴することが必要だったり、逆に全然しない期間もある。
ただ、季節の変わり目だったり、真夏、真冬だったりすると利用者さんは体調を崩して点滴が必要となることが多い。
私が今、働く訪問看護ステーションは自分が大丈夫だと自信を思って訪問できるまでサポートしてくれるのがとてもありがたい。心強い。
点滴に対して苦手意識があったが、上手な先輩方が多くコツを教えてもらったりして、回数を重ねるごとに上達してきた。嬉しい。
そして、利用者さんが脱水や発熱で点滴が必要になり訪問して実施する。指示を出してくれるのは先生だが、施注するのは看護師である私たち。
「これで元気なったよ〜ありがとう」「いつでもすぐに来てくれるから安心する」なんて言われると、本当に役に立てている気がして、嬉しくなる。
そんな思いで、今日も頑張って点滴をしてくる。